Cisco IOSソフトウェアの操作

問題集の図や読み上げで把握が難しい部分などを補足します。
また、この章は実際にルータを操作すると理解が深まります。学習環境で紹介しているネットワーク検証環境のCSR 1000Vでの操作をお奨めします。
対象ページ:153から170

問題1

対象ページ:161

解答に説明図があります。
PDFをテキスト変換した場合、図は「【コンソール接続】」から「ターミナルソフト」までの行です。

ルータやスイッチを設定するとき、どのような環境が必要が図になっています。
まず、ロールオーバーケーブルをルータやスイッチのRJ-45規格のコンソールポートに接続します。
ロールオーバーケーブルの反対側にはDB-9規格のシリアルポートでPCと接続します。
PC上ではターミナルソフトを利用して、ルータやスイッチにアクセスします。

参考までに、学習環境で紹介しているCSR 1000Vの場合を説明しておきます。
このルータは仮想基盤のVmware上で動作するために、物理的なロールオーバーケーブルは不要です。
シリアルポートへの接続は、3.CSR 1000V の起動準備の「シリアルポートの追加」で設定しています。
ターミナルソフトは、あわせて紹介しているTera Termが該当します。

問題2

対象ページ:162

問題のルータ起動時の出力は、4.CSR 1000Vの起動と初期設定で確認できます。

問題3

対象ページ:162

解答にフロー図を利用した説明があります。
PDFをテキスト変換した場合、「【IOSのCLIモード】」から「configure terminal exit」までの行です。
問題4の表でまとめて説明します。

なお、問題の「Router(config-if)#」や動作は、3.IPの設定とPING確認の中などで確認できます。

問題4

対象ページ:162

解答に表を利用した説明があります。
PDFをテキスト変換した場合、表は「【IOSのCLIモード】」から問題末尾の「プロトコルに対して設定を行う」までの行です。
問題3の説明とあわせて、CLIモード説明の表を以下に記載します。
なお、「各モードへの移動」の列の括弧内は省略したコマンドを記載しています。

モード プロンプト 説明 各モードへの移動
ユーザEXECモード > 限られた一部の情報を表示したり、pingやtelnetを実行する程度に操作が限定されている(③=B) 特権EXECモードへは「enable(en)」で移動します
特権EXECモード # すべての設定情報を見ることができ、設定の消去やコピー、デバッグ機能を有効にすることも可能。コンフィギュレーション(設定)モードに遷移することができる(④=E) グローバルコンフィギュレーションモードへは「configure terminal(conf t)」で移動します。
ユーザEXECモードへは「disable」で移動します。
グローバルコンフィギュレーションモード (config)# ホスト名の指定など、デバイス全体にかかわるグローバルな設定を行うことができる(②=A) インターフェイスコンフィギュレーションモードへは「interface fastethernet 0」などで移動します。インターフェースにより異なります。
特権EXECモードへは「exit」または「end」で移動します。
インターフェイスコンフィギュレーションモード (config-if)# インターフェイスに対してIPアドレスや二重モードなどの設定を行ったり、管理的に無効化/有効化することができる(①=D) グローバルコンフィギュレーションモードへは「exit」で移動します。
特権EXECモードへは「end」または「Ctrl + Zキー」で移動します。
ラインコンフィギュレーションモード (config-line)# コンソールやVTYポートに対して設定を行う(C) グローバルコンフィギュレーションモードから「line console 0」などで、このモードへ移動できます。
ルータコンフィギュレーションモード (config-router)# OSPFやEIGRPなどのルーティングプロトコルに対して設定を行う グローバルコンフィギュレーションモードから「router eigrp 1」などで、このモードへ移動できます。

問題5

対象ページ:163

PDFからテキストへ誤変換する行があります。
「・ vキー ………… 続きを1行ずつ表示する(A)」は「・ Enterキー ………… 続きを1行ずつ表示する(A)」です。

問題7

対象ページ:164

解答にhistoryコマンドの出力例が記載されています。
PDFをテキスト変換した場合、「【show historyコマンドの出力例】」から問題末尾の「記録されているコマンド」までの行です。

EXECモードで「show history」を実行した場合は、EXECモードで入力したコマンドのみが確認できます。
同様に、コンフィギュレーションモードでshow historyを実行した場合は、コンフィギュレーションモードで入力したコマンドのみが確認できます。ただし、実行コマンドはdoを最初に加えた「do show history」です。

対象ページ:165

PDFからテキストへ誤変換する行が2つあります。
「・ o(上矢印)またはl+Pキー ……… 直前に実行したコマンドを呼び」は「・ ↑(上矢印)またはCtrl+Pキー ……… 直前に実行したコマンドを呼び」です。
「・ ?(下矢印)またはl+Nキー ……… 呼び出したコマンドを前に戻す」は「・ ↓(下矢印)またはCtrl+Nキー ……… 呼び出したコマンドを前に戻す」です。

問題9

対象ページ:165

この問題の出力はCSR 1000Vでも確認できます。
同様のエラー出力を確認する場合は、準備として以下を実行します。「ENTER」は2回押してください。
# erase startup-config「ENTER」
このコマンドでNVRAM内に設定ファイル(startup-config)を消去します。
その後、「copy startup-config running-config」を実行します。

問題14

対象ページ:167

CSR 1000Vでも、pingの動作を確認することができます。
3.IPの設定とPING確認のIP設定まででPING検証ができます。
ルータ1台でPINGの成功を確認する場合は「ping 192.168.1.101」のように、そのルータに設定したIP自体をPINGします。

問題15

対象ページ:159

問題に図とPINGの実行結果が記載されています。
PDFをテキスト変換した場合、図は「TFTP」から「SW R1 R2 R3」までの3行です。
PINGの実行結果は「SW#ping 10.1.1.1」から「SW#」までの行です。

図を説明します。
アイコンは5個で、スイッチが1個、ルータが3個、TFTサーバが1個です。
スイッチはSW、ルータはR1,R2,R3と名付けられています。

各アイコンは、数珠繋ぎに接続されています。図の左側から接続順を説明します。
SWはR1と、R1はR2(SWも)と、R2はR3(R1も)と、R3はTFTPサーバ(R2も)と接続されています。
TFTPサーバには、10.1.1.1と記載されています。

問題16

対象ページ:168

PDFをテキスト変換した際の誤変換が一行あります。
「まvキーを押します(IPアドレスの指定なし)。」は「まENTERキーを押します(IPアドレスの指定なし)。」です。

対象ページ:168と169

解答に拡張PINGの実行例として、図と実行結果が記載されています。
PDFをテキスト変換した場合、図は「【拡張pingの例】」から169ページの「RT1#」までの行です。

ここでは代替として、CSR 1000Vを利用した拡張PINGの実行例を記載しておきます。
3.IPの設定とPING確認のIP設定まで完了しているとします。

R1> en「ENTER」← 特権EXECモードに移動します。
R1# ping「ENTER」← pingのみ入力します。
Protocol [ip]:「ENTER」← 利用プロトコルを指定します。 「ENTER」のみのため、 デフォルトの「IP」になります。
Target IP address: 192.168.1.101「ENTER」← 宛先IPを指定します。今回はR1自体に設定されたIPを指定しています。
Repeat count [5]:「ENTER」← 実行するパケット数(PING送信回数)を指定します。
Datagram size [100]:「ENTER」← 送信するデータグラムサイズ。デフォルトは100バイト。
Timeout in seconds [2]:「ENTER」← タイムアウト時間
Extended commands [n]: yes「ENTER」← 拡張コマンドを利用する場合、yesまたはyを入力します。そのまま「ENTER」した場合は、以下の指定が省略されます。
Source address or interface:「ENTER」← 送信元アドレスか送信元インターフェースを指定します。
Type of service [0]:「ENTER」
Set DF bit in IP header? [no]:「ENTER」
Validate reply data? [no]:「ENTER」
Data pattern [0xABCD]:「ENTER」
Loose, Strict, Record, Timestamp, Verbose[none]:「ENTER」
Sweep range of sizes [n]:「ENTER」← これが最後の指定です。
Type escape sequence to abort.
Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 192.168.1.101, timeout is 2 seconds:
← 指定した内容が表示されます。
!!!!! ← PINGが5回成功しています。
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 1/1/2 ms ← 100%成功した結果が表示されています。
R1#

問題17

対象ページ:160

問題に図とTracerouteの実行結果が記載されています。
PDFをテキスト変換した場合、図は「R1」から「10.1.3.2 10.1.5.1」までの行です。
Tracerouteの実行結果は「R1#traceroute 10.1.6.2」から「R1#」までの行です。

図を説明します。
アイコンは5個で、ルータが4個、TFTサーバが1個です。
各ルータはR1からR4と名付けられています。

R1からTFTPサーバまで、2つの経路を通るようにアイコンは配置されています。
R1はR2とR3に接続されています。R2はR4(R1も)と接続されています。R3もR4(R1も)と接続されています。
R4は、R2およびR3に加え、TFTPサーバとも接続されています。
つまり、R1からTFTPサーバまで、R2またはR3を通り、R4を経由してTFTPサーバに到達します。

各アイコンにはIPも記載されています。
R1について、R2と接続されている線のIPは10.1.2.1です。R3と接続されている線のIPは10.1.3.1です。R2およびR3のどちらにも接続されていない線もあり、10.1.1.1と記載されています。
R2について、R1と接続されている線のIPは10.1.2.2です。R4と接続されている線のIPは10.1.4.1です。
R3について、R1と接続されている線のIPは10.1.3.2です。R4と接続されている線のIPは10.1.5.1です。
R4について、R2と接続されている線のIPは10.1.4.2です。R3と接続されている線のIPは10.1.5.3です。TFTPサーバと接続されている線のIPは10.1.6.1です。
TFTPサーバのIPは10.1.6.2です。

(ここがページの最後です。更新日:2017年11月25日)