以下はCCENT(CCNA)の問題文の伝え方についてです。
他にも良い案はあると思います。
ご意見や情報などあれば、こちらへ頂ければ幸いです。

チュートリアル

Ciscoで公開している認定試験チュートリアルがあります。
まずはこちらを参照頂くと試験の様子がわかります。

ネットワーク構成図

認定試験チュートリアルにある以下のネットワーク構成図(トポロジ)を例にします。

全体の規模感を伝える

最初に、全体の規模感が伝わると受験者はイメージしやすいです。
ネットワーク構成図中のアイコン数で、構成の複雑さを伝える方法もあります。

ネットワーク図には、ルータが3台、ハブが3台、PCが6台、合計12個のアイコンがあります。

参考:アイコンの種類

アイコンの種類は把握されている前提で、問題文中に記載されていない場合があります。
以下にアイコンの種類を紹介しておきます。
受験者はその種類から、そのアイコンの役割を把握することができます。

ルータ

ルータ

ハブ

ハブ

L2スイッチ

L2スイッチ

L3スイッチ

L3スイッチ

インターネットまたはISP

インターネットまたはISP

PCまたはホスト

PCまたはホスト

サーバ

サーバ

アイコンのホスト名を伝える

機器に設定されている名前は「ホスト名」と呼ぶこともあります。
アイコンにホスト名がついていない場合は、便宜上の仮の名前をつけると説明しやすいです。

3台のルータは、ラボA、ラボB、ラボCと名付けられています。6台のPCはホストC、ホストD、ホストE、ホストF、ホストG、ホストHが名付けられています。ハブには名前がありませんが、それぞれハブ1、ハブ2、ハブ3と仮に名前をつけます。

接続構成を伝える

中心となっている機器を基点に説明する方法があります。
ルータがネットワーク構成図の中心になることが多いです。

ルータのラボA、ラボB、ラボCはその順番で数珠繋ぎに接続されています。各ルータを基点に説明します。

ラボAは3本の線があり、ラボC、ハブ1、ホストDが接続されています。ラボAとホストD間の線のみ破線で、その他は実線です。
ラボAとラボB間について、ラボA側にはS0(DCE)、ラボB側にはS1が記載されています。
ラボAとハブ1間について、ラボA側にのみE0が記載されています。
ハブ1にはラボA以外にホストCとホストDも接続されています。繰り返しですが、ホストDはハブ1の他には、ラボAと破線で接続されています。

ラボBにも3本の線があり、ラボA以外では、ラボCとハブ2が接続されています。全て実線です。
ラボBとラボC間について、ラボB側にはS0(DCE)、ラボC側にはS1が記載されています。
ラボBとハブ2間について、ラボB側にのみE0が記載されています。
ハブ2にはラボB以外にホストEとホストFも接続されています。

ラボCには2本の実線があり、ラボB以外にハブ3が接続されています。
ラボCとハブ3間について、ラボC側にのみE0が記載されています。
ハブ3にはラボC以外にホストGとホストHも接続されています。

参考:線の種類

  • ラボAとホストD間のような破線は「コンソール接続」を指します。コンソール接続によって、ホストDはラボAを操作することができます。
  • ラボAとラボB間や、ラボBとラボC間のカミナリのような線は「シリアル回線」を指します。問題解答では特に意識する必要がないため、特殊な線であることは伝わらなくてもよいです。

出力

機器の出力を元に解答する問題があります。
出力には、以下のような罫線のない表のような表示もあります。

R1# show ip interface brief
Interface              IP-Address      OK? Method Status                Protocol
GigabitEthernet1       192.168.1.101   YES NVRAM  up                    up
GigabitEthernet2       unassigned      YES NVRAM  administratively down down
GigabitEthernet3       unassigned      YES NVRAM  administratively down down
Loopback0              172.16.1.1      YES manual up                    up

そのまま行を読み上げると対応する項目が把握しにくいです。
以下のように、表のように伝える方法もあります。スクリーンリーダーのNVDAの読み上げも参考にしています。

罫線のない表のような出力です。5行6列の表としてお知らせします。
1行目について、1列目はInterface、2列目はIP-Address、3列目はOK?、4列目はMethod、5列目はStatus、6列目はProtocolです。
2行目について、1列目はGigabitEthernet1、2列目は192.168.1.101、3列目はYES、4列目はNVRAM、5列目はup、6列目はupです。
3行目について、1列目はGigabitEthernet2、2列目はunassigned、3列目はYES、4列目はNVRAM、5列目はadministratively down、6列目はdownです。
4行目について、1列目はGigabitEthernet3、2列目はunassigned、3列目はYES、4列目はNVRAM、5列目はadministratively down、6列目はdownです。
5行目について、1列目はLoopback0、2列目は172.16.1.1、3列目はYES、4列目はmanual、5列目はup、6列目はupです。

選択肢を先に伝える

上のようなネットワーク構成図や出力は情報量が多いですが、受験者が把握すべきポイントや粒度は、問題によって異なります。
詳細に理解すべきか、大まかな内容でよいか、受験者が早めに判断できるよう、先に選択肢を伝えたほうが効率がよい場合があります。

(ここがページの最後です。更新日:2018年9月23日)