インターフェースの有効化とCDP確認
ここでは、2台のルータを利用します。2台のルータのホスト名は、それぞれ、R1とR2とします。
インターフェース(ルータのポート)を有効にし、お互いをL2レベルで通信確認することが目的です。
L2レベルは、OSI参照モデルで物理層とも呼ばれています。
CSR 1000Vのデフォルトの初期設定では、GigabitEthernetというインターフェースが3つあります。
このうち、今回は1番のポートを利用し、2台のルータの接続を確認します。
インターフェースを有効化する
デフォルトの状態では、インターフェースは無効になっています。
以下のコマンドでインターフェースを有効化します。
ユーザモードからは以下のように実行します。
R1> en 「ENTER」
R1# conf t 「ENTER」
R1(config)#interface GigabitEthernet 1「ENTER」 ← ここではGigabitEthernetの1番ポートを指定しています。
R1(config-if)#no shut「ENTER」 ← R1の後の(config)#が(config-if)#になります。このコマンドで有効化します。
R1(config-if)#end「ENTER」 ← 特権モードに戻ります。
R1#wr
Building configuration…
[OK]
R1#
no shutを実行した後、以下のような出力があるかもしれませんが、無視して構いません。
%LINK-3-UPDOWN: Interface GigabitEthernet1, changed state to up %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface GigabitEthernet1, changed state to up
R2のインターフェースも同様に設定しておきます。設定対象は、同じGigabitEthernetの1番ポートで構いません。
CDPを有効にする
CDPという機能を使って、L2レベルで接続できているか確認できます。
L2レベルで接続できている状態は、物理的な接続で言えば、LANケーブルで2台のルータが接続できている状態とも言えます。
多くのCiscoデバイスではCDPがデフォルトで有効ですが、CSR 1000Vの場合、デフォルトで無効になっています。まずルータ自体でCDPを有効化し、ポート単位でさらに有効化します。
特権モードからは以下のように実行します。
R1#conf t
R1(config)#cdp run ← このコマンドでルータ全体のCDPを有効にします。
R1(config)#interface GigabitEthernet 1 ← CDPを有効にするポートを指定します。
R1(config-if)#cdp enable ← このコマンドで指定ポートのCDPを有効にします。
R1(config-if)#end
R1#wr
R1#
R2も同様にCDPを有効にしておきます。
CDPで相互接続を確認する
2台の設定が完了したら、特権モードから以下のように実行します。
R1#show cdp neighbors ← 次の行から出力結果の6行が表示されています。
Capability Codes: R - Router, T - Trans Bridge, B - Source Route Bridge S - Switch, H - Host, I - IGMP, r - Repeater, P - Phone, D - Remote, C - CVTA, M - Two-port Mac Relay Device ID Local Intrfce Holdtme Capability Platform Port ID R2 Gig 1 153 R CSR1000V Gig 1 Total cdp entries displayed : 1
5行目のように、R1で実行したときに、R2の行が表示されれば接続確認は完了です。
R2でも同様に表示されます。
環境によっては、CDPをお互いに認識するまで、数分かかるかもしれません。