デバッグ設定

デバッグ機能を利用すると指定したサービスの処理状況を確認することができます。
想定どおりに動いているか確認する場合などに利用できます。

デバッグ表示準備

CSR 1000Vでデバッグモードを利用する場合、事前設定が必要です。
他のCisco機器ではデフォルトで有効になっているlogging consoleが、CSR 1000Vでは無効になっています。以下のように、デバッグがコンソール上で表示されるように設定します。

R1# conf t「ENTER」
R1(config)# logging console「ENTER」
R1(config)# end「ENTER」
R1#wr「ENTER」← 設定保存。

デバッグ表示

ここでは例としてCDPのデバッグを有効にします。
利用する環境は、こちらのR1とR2の設定が完了した状態とします。
デバッグ有効化は、コンフィギュレーションモードではなく、特権EXECモードで実行します。

R1# debug cdp packets 「ENTER」← 次の行は出力です。
CDP packet info debugging is on

しばらくすると、CDPの処理がコンソール上に表示されます。
以下はその出力例です。

CDP-PA: version 2 packet sent out on GigabitEthernet1
CDP-PA: Packet received from R2 on interface GigabitEthernet1
**Entry  found in cache**
CDP-PA: version 2 packet sent out on GigabitEthernet1
CDP-PA: Packet received from R2 on interface GigabitEthernet1
**Entry  found in cache**

上の出力に時刻も表示させたい場合は以下を設定します。
R1# conf t 「ENTER」
R1(config)#service timestamps debug datetime msec「ENTER」← ミリ秒単位の時刻表示設定。
R1(config)#end「ENTER」
R1#wr「ENTER」← 保存

以下のような出力になります。

*Jul 22 02:07:54.348: CDP-PA: version 2 packet sent out on GigabitEthernet1
*Jul 22 02:07:55.457: CDP-PA: Packet received from R2 on interface GigabitEthernet1
*Jul 22 02:07:55.457: **Entry  found in cache**
*Jul 22 02:08:51.052: CDP-PA: version 2 packet sent out on GigabitEthernet1
*Jul 22 02:08:51.160: CDP-PA: Packet received from R2 on interface GigabitEthernet1
*Jul 22 02:08:51.160: **Entry  found in cache**

また、コマンド入力中などにデバッグ出力があるとわかりにくいかもしれません。
以下を設定しておくと入力途中のコマンドが再表示され、混乱しにくいです。

R1# conf t 「ENTER」
R1(config)#line console 0「ENTER」
R1(config-line)#logging synchronous「ENTER」
R1(config-line)#end「ENTER」
R1#wr「ENTER」← 保存

デバッグの停止

デバッグ出力を停止した場合は以下のようにデバッグを無効にします。

R1# no debug all「ENTER」← 次の行は出力です。
All possible debugging has been turned off

デバッグ機能の注意点

デバッグ機能を利用するとルータのCPUなどを消費します。
デバッグしたいサービスを限定し、確認が終わった後は無効にすることをお奨めします。

なお、「debug ip nat」等のNATのデバッグ機能の出力が確認できていません。設定は入りますが、なぜ動作しないかは不明です(どなたか教えてください)。

(ここがページの最後です。更新日:2018年7月23日)